実務雑感vol.30～不動産取引

2022年10月28日

不動産取引にはバランス感覚を！

成年後見と家族信託以外の業務は
かなりスタッフに任せていたのですが
最近では事情が私國松も

幅広く実務を担当しています。

最近特に感慨深い業務は
不動産の取引の立会です。

司法書士の行う業務としては
昔から行われてきた最もポピュラーな業務です。

私のゴーサインで
数千万円から数億円のお金が動きます。

私にとっては昔からやり慣れた業務ではありますが
何度立ち会っても大変責任の重い仕事だと実感します。

加えて買主さんや売主さんとの
新たな出会いが楽しみだったりもします。

しかし最近では非対面の取引が増え
手続きは簡単に済ませようとする傾向があります。

当事者が一堂に会さないで
スマホだけで大きな金額を動かしたり
立会の場が昔は銀行の応接室だったのが
今や伝票を記入するカウンターに集合だったりして
全く重みがなく
取引が軽くなってしまったなぁという印象です。

大きな買い物をする買主さんにとって
人生に一度あるかないかという重大局面でも
そのような感じでいいんでしょうか。。。

売主さんから買主さんへ引き継ぐことって
事務的なことだけじゃなくて
周辺環境のことやその土地の歴史や
ご近所さんとの人間関係のことなど色々あるはずです。

「不動産取引を通じて生じたご縁を
もっと大事にしたい」
「人と人とのふれあいが感じられるものにしたい」
それは今の世のDX時代と逆行する考え方かもしれませんが
専門家はいつの世もバランス感覚を忘れずに
不動産取引に向き合うべきではないでしょうか。

＃不動産取引決済の立会　＃スマホ決済　＃司法書士の王道