実務雑感vol.73~遺言
2026年6月27日

★遺言の適齢期はあるのか
司法書士として遺言や相続のご相談を受けていると、
ここ数年で大きな変化を感じます。
そこで見られるのは、
遺言を希望される方の年齢が
確実に若くなっているという現象です。
以前は60〜70代のご相談が中心でしたが、
最近では40〜50代の方からのご相談も増えてきました。
背景には、家族の形が多様化したこと、
終活ブームに若年層も影響されていること、
価値観が多様化したこと、などが
挙げられます。
特に事実婚や再婚家庭では、
遺言がなければ
「守りたい相手を守れない」状況が生まれやすく、
若い世代でも遺言の必要性を強く感じるようです。
また、資産の持ち方が変わってきたことも
大きな理由です。
ネット口座やネット証券、暗号資産など、
デジタル化された財産が増えています。
これらは相続人が存在を把握しにくく、
遺言がなければ“気づかれないまま”になってしまう
可能性があります。
デジタル遺言を推進する法改正も
遺言の若年化を後押しします。
こうした現場の変化を見ていると、
遺言は「人生の最終段階で整えるもの」ではなく、
「節目ごとに見直す大切なツール」へと
役割が変わってきていると感じます。
まずは自筆証書遺言でウォーミングアップし、
徐々に公正証書遺言へと
ブラッシュアップしていく・・・
そんな使われ方が「王道」となる日も
間近かもしれません。
遺言の適齢期は60代以降ではなく、
“必要だと思ったその時”。
司法書士として、これからもその大切さを
丁寧にお伝えしていきたいと思っています。
※写真はレンガ敷きの隙間で堂々と咲くタンポポモドキです。
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