スマート変更登記が漏れる「罠」2選
2026年5月26日

司法書士・土地家屋調査士・行政書士の國松偉公子です。
今回、法務局が職権で住所氏名変更登記をしてくれる
スマート変更登記の制度を利用するにあたり、
私たち国民がしなければならない
「検索用情報の申出」について、
意外と知られていない「やりがちな失敗パターン」を
2つご紹介します。
今回「スマート化」という言葉を用います。
これは「法務局の職権で住所氏名変更登記がされる状態」
と考えてください。
共有名義の方は要注意なんです。
せっかく手続きしたのに、
一部だけスマート化が漏れてしまう「罠」があるんです。
まず1つ目のパターン。
お父さんと息子さんの「共有名義」のご自宅で、
お父さんが亡くなり、
その息子さんがその持分を相続した場合です。
息子さんとしてはお父さんの持分の「相続登記」と一緒に、
「検索用情報の同時申出」といって、
住所、氏名、氏名のふりがな、生年月日、メールアドレスを
法務局へ登録したとしましょう。
これで一安心……と思いきや、ここに落とし穴があります。
実はこれだと、「相続したお父さんの持分」しか
スマート化されておらず、
「元々持っていた息子さんの持分」については、
スマート化されていません。
元々の息子さんの持分についても
スマート化するのならば、
別途「検索用情報の単独申出」という手続きが必要になります。
2つ目は、もっと「やったつもり」になりやすいパターンです。
先ほどと同じ共有名義で、息子さんの持分について、
登記簿上の住所が「旧住所」のままだった場合。
司法書士に依頼して、
お父さんの持分の「相続登記」と一緒に
「検索用情報の同時申出」、そして
「息子さんの持分の住所変更登記」も済ませたとしましょう。
「住所変更の登記も入れたんだから、
将来自動的にスマート化されるよね?」と思いませんか?
実は、これもダメなんです。
住所変更登記と、スマート化のための
「検索用情報の申出」とは別物です。
ここでも、息子さんの元々の持分について
「検索用情報の単独申出」というひと手間を添えないと、
将来の住所変更が自動的には
反映されないままになってしまいます。
以上のことから言えることは、共有名義の場合、
「誰の・どの持分に対して」スマート化の手続きをするかを
しっかり意識しないといけない、ということです。
気が利く司法書士なら、元々持っている息子さんの持分の
住所変更登記と一緒に検索用情報の単独申出もしておきましょう、
と提案してくれますが、そうじゃなかったら・・・
自分の100%所有権なのに一部がスマート変更登記されず、
置いてけぼりになってしまい、
5万円以下の過料の対象になってしまう…
なんてことにならないよう、事前のチェックが不可欠です。
皆さんも「自分の不動産はどうなっているんだろう?」
と不安な方は、ぜひ一度
司法書士に相談してみてはいかがでしょうか。
#相続登記 #スマート変更登記 #検索用情報の申出
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