後見監督人として思うこと
2012年2月18日
当方は自ら成年後見人・保佐人・補助人に就任しているだけではなく、一般の方がそれらの職についていてその方々を監督する立場で家庭裁判所から選任される、成年後見監督人・保佐監督人・補助監督人にも就任しています。
監督人がつくのとつかないのでは何が違うのか?
監督人に対する報酬を支払わないといけない、さまざまな報告は家庭裁判所ではなくて監督人に対して行う・・・これらは当たり前に誰もが指摘すること。
皆さまに知っておいていただきたいことは、成年後見という制度を通してのある種の人間関係、ストレスが生じるということです。
監督人からすると、後見人等に対してしっかり指導し、間違いを正し、ご本人の権利をしっかり確保していただくような努力を促すという立場、後見人等からすると、3か月に1回とか、6カ月に1回とかいう頻度で間違えないように財産目録や収支状況報告書を作成して報告し、大きな出費や預金の解約、不動産の処分などはいちいち相談して事務を遂行する、ご本人を見守り、身上に配慮しなければならないという立場です。
監督人は後見人等の間違いに対して、ただやみくもに書類に赤を入れたり、きつい言葉を投げかけたりということではいけないというのが当方のスタンスです。かといって媚びるわけではありませんので、場合によっては毅然とした立場で対応することもありますが、いままで経験した中で、皆さんとても真面目に一生懸命に事務を遂行し、ご本人のために奔走されているケースがほとんどで、とても感心させられています。
きっと報告は面倒だろうなとか、報酬を支払うのももったいないと思われているのかな、という風に考えてしまうことがあるのも事実ですが、後見人等の苦労をわかってこそ、監督人として成長できるような気がしています。また、当方が後見人になるときも真摯な皆さんの態度に思いをいたし、身が引き締まるのだと思っています。
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