実務雑感vol.8〜家族信託
2020年11月20日
その家族、託して大丈夫ですか?
家族信託という財産管理方法があります。
専門家に財産を管理してもらうのではなく、信頼できる家族に財産を託して管理してもらうというものです。
成年後見制度との大きな違いは、初期費用はある程度かかるものの、家族内で財産管理を完結できるからランニングコストが殆どかからないということ。
しかし、果たしてそれで大丈夫でしょうか。
今その託す家族と良好な関係でもいつのまにか関係が悪化してしまったら・・・
家族信託を始めた頃は問題なかったにせよ仲が悪くなってから家族信託したことを後悔する、といったことはもちろんあります。
そんなこともあり、信託する期間をむやみに長期にしない、財産を託す家族のチェンジも可能にしておく必要があります。
人の気持ちは変わる!
極論を言うと家族信託してしまったらすぐにでもボケてしまった方が本人にとっては幸せなのかもしれません。もちろん家族信託した後もしっかりしていて幸せそうな方も沢山いらっしゃいますが。ずっと意識がしっかりしていては嫌なものも沢山見え、聞こえるような気がします。
歳をとると生きることが苦役なのではないか、とお客さまを見ていて思うことがあります。
素晴らしいものが沢山見え、聞こえるという状態で余生を過ごせたら・・・
家族信託は家族の側からの要望で認知症対策として組成することが多いですが、本人の側から言うと、安心してボケさせてもらうための制度が家族信託であると言えるのかも知れません・・・
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